2017/09/11オフィストレンド

【総務省行政管理局のオフィス改革】
課長の席を近づけて、古い働き方を捨てました

ペーパーレス化対策を行い、職員の残業時間とコスト削減したという総務省行政管理局の「オフィス改革」。後編では、ペーパーレス化と同時に行なったというオフィスレイアウト変更工事についてご紹介します。

レイアウト変更前の総務省ではどのような問題を抱えていて、どのような改善を実行したのでしょうか。ひき続き、オフィス改革プロジェクトチームを率いた総務省行政管理局の永田氏、近藤氏、山崎氏に話を伺います。

前編はこちら⇒【総務省行政管理局のオフィス改革】デスクに積み上げられた資料の山をなくして業務効率化

山崎氏(左)、近藤氏(中央)、永田氏(右)

山崎氏(左)、近藤氏(中央)、永田氏(右)



<目次>
・1分1秒を争う、国会のバックオフィスを最適化
・フリーアドレスとチーム型テーブルを導入
・総務省オフィス改革の流れ
・紙の資料とともに古い働き方を手放した





1分1秒を争う、国会のバックオフィスを最適化



行政管理局はレイアウト変更を行う以前、国会答弁の資料作成で、徹夜作業になることはよくあることでした。そういった原因を洗い出していくと永田氏はある問題点に気づいたと言います。

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「国会の答弁資料を作成するプロジェクトチームのメンバーは、異なるフロアで仕事をしていたことに問題がありました。
例えば、日中に国会議員から次々と質問が寄せられたとします。すべての質問を文書にまとまり終わる時刻が20時くらい。そこから設問担当者だけで1時間くらい調べて上司に回答を見せると、指摘を受けて修正作業。この時点ですでに3時間以上経過。
ここで、翌朝の国会へ間に合わせるには、徹夜作業が確定します。しかも別フロアで作業をしていたため、同じ回答をそれぞれが調べて作成してしまうという作業ロスが起きていました」(永田氏)

永田氏曰く、フロアが異なり作業導線が非効率で、コミュニケーションが取りづらいことが一番の課題だったようです。では、次にこの課題の具体的な解決案について伺いました。



フリーアドレスとチーム型テーブルを導入



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プロジェクトメンバーの席が、違うフロアにあることで起きる作業ロスと現場の混乱を改善するため、行政管理局は1つのフロアにフリーアドレスを導入。上長が答弁資料作成の関係者を一時的に1つのフロアに集めます。
どの職員がどの作業を担当しているのか、進捗状況をチーム全員が把握するためホワイトボードに担当を振り分けて作業を見える化。
上長は回答作成が滞っている職員を見つけたら得意分野の人に交代させたり、職員は回答の方針に迷ったらすぐ上長に指示をもらったり、その場で柔軟に作業対応ができるようになったと言います。

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「国会以外でもそうですが、トラブルは上司への報告が遅れるほど被害が大きくなります。これまで行政管理局では、窓際に管理職の人が座るレイアウトでしたがこれを変更。チーム型テーブルを購入し、ひとつのテーブルに上司も含めたチームメンバーで座るようにして部下との距離を接近。部下がトラブルを抱える前に察知して声をかけられるようになりました」(近藤氏)

これにより上司への相談が気軽にできるようになり、チーム全体の情報伝達も活発化。レイアウト変更によって、答弁作成の作業時間が約100分間も短縮できたと言います。



総務省オフィス改革の流れ



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オフィスレイアウトを変更する場合、何のためにレイアウト変更をするのか、職員に理解してもらうことが重要です。総務省行政管理局では、どのような手順で進めたのでしょうか?

(1)レイアウト変更の目的を明確にする
レイアウト変更にともなって働き方を変えていくためには、工事がどんな目的を達成するために行うのかを明確にすることが重要で、行政管理局では、以下を目的としてプロジェクトを進めたといいます。

・コミュニケーション増加、意思決定の迅速化
・複数フロアに分かれていたチームメンバーを同一階に集約
・会議室不足による業務の停滞を解消


(2)レイアウト案を作成し、外部の企業を視察
3つの目的を達成するために、どのようなレイアウト変更を行えばよいか、工事業者にレイアウト案を発注。管理職の人たちにレイアウト案を見せたあと、オフィス改革をしている企業を視察したことで役職者たちの理解を獲得したとのこと。


(3)職員のリクエストを募集
職員全員が使うオフィスフロアを、プロジェクトチームの独断と偏見だけで進めてしまっては、のちのち問題が発生する可能性があるため、レイアウトのコンセプトを共有し、全職員のリクエストを募集。実際には「立ってミーティングできるスペースが欲しい」と要望があったので、スタンディングテーブルを購入したようです。

<動画リンク>総務省行政管理局の内装工事の様子
https://www.facebook.com/MICJAPAN.gov/videos/905110899586145/


紙の資料とともに古い働き方を手放した



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フリーアドレスを導入したものの徐々に席が固定化されて、フリーアドレスが形骸化するケースはよく耳にします。行政管理局では席の固定化を予防するため、管理職が自ら頻繁に席を移動しているそうです。
また、月1回「席のシャッフルデー」を設けて出身別、趣味別、本日の就業時間別などで席を振り分け。普段は接しない職員同士のコミュニケーション活性化にもつなげているそうです。

以前の総務省では、役職が上がるごとにデスクの大きさやグレードが上がるという備品購入の際の基準があったようです。しかし、今回のレイアウト変更により全員のデスクやイスを統一。
働き方の効率化を図った結果、約13万円で購入していた課長のデスクは、約4万円のチーム型テーブルに変更になりコスト削減につながっています。


「ペーパーレス化と残業の少ない働き方」を取り組んだ総務省行政管理局は、国家公務員の職場環境改善を表彰する「ワークライフバランス職場表彰」を2016年に受賞。多様な働き方が推進されていくこれからの時代、不要な紙文書と一緒に、職場の古いルールを手放す改革が急速に広まることに期待がかかります。



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