仮想通貨で社内の相互評価を可視化【株式会社サイトビジット】 – 最新記事一覧

2017/06/12オフィストレンド

仮想通貨で社内の相互評価を可視化
【株式会社サイトビジット】

社員の周囲からの評価は目に見えないもの。売上という結果であるなら誰の目にも明らかですが、社内貢献や人間関係といった部分は当事者にしか判断ができません。

こうした社員評価を可視化するための制度を取り入れている企業があることをご存知でしょうか。

オンラインでさまざまな資格講座を受講できる「資格スクエア」(https://www.shikaku-square.com/)を運営する株式会社サイトビジットでは、社員のモチベーションを高めるために仮想通貨「ビジットコイン」を導入。

同僚から働きぶりを評価されることや、会社が求める行動をすることでコインが付与され、さまざまな商品や福利厚生と交換することができます。

今回は社内で使える仮想通貨の運用方法やメリットなどをエンジニアの中村安幸氏、代表室の井上加菜氏にお話を伺いました。



<目次>
・コミュニケーションの課題に直面
・社内の仮想通貨・ビジットコインとは
・社内制度3つのメリット





コミュニケーションの課題に直面



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エンジニア 中村安幸氏                代表室 井上加菜氏

同社の初期メンバーのひとりである中村氏は、全社員が自信を持って活躍できる企業環境を作ることを目的とした「社員総活躍委員会」の委員長を務めています。

2名からスタートした同社は、現在約35名の組織に成長。少人数の頃にはできていた密接なコミュニケーションは、社員が増えるにつれて希薄になり、部署をまたいでの交流は減っていきました。

この課題に対して中村氏は「会社の規模が大きくなるにつれ、お互いの働きぶりをしっかり見ることができる仕組みをつくらなければならない」と考えるようになりました。

社員同士が互いを評価し合い、それを可視化することでコミュニケーションの活性化を図りたい。しかし、数値化したことで社員同士がシビアな関係になり、コミュニケーション向上にとって逆効果になる可能性もある。そんななか、ニュースで取り上げられていた仮想通貨「ビットコイン」がヒントになったと言います。



社内の仮想通貨・ビジットコインとは



同社が考案し、導入した制度が、社内の仮想通貨「ビジットコイン」です。

社内の評価に応じてビジットコインを積算し、その金額によって社員評価が可視化できるという制度です。また、仮想通貨だけに社内で利用することが可能です。

同社では以下の“会社の行動指針に沿った行動をしている人”を発表する朝礼を毎週行なっており、ここでランダムに指名された社員が同僚の働きぶりや行動を表彰。評価した人、された人にビジットコインを贈呈します。

行動指針は以下の通りです。

<サイトビジット行動指針>
1. 圧倒的に仕事を楽しむ
(例:プライベートの旅行先で空いた時間に、その土地の人の受講相談を行なった)

2. 徹底的に顧客と向き合う
(例:既存ユーザーにイベントを提案し、顧客満足度を高めた)

3. 主体的に誠実に取り組む
(例:毎朝30分早く出社し、新規受信メールなどを整理した)

4. 革新的に価値あるものを創る
(例:他社にはない顧客のニーズに沿った新システムを提案・プレゼンした)

5. 自律的にプロとして働く
(例:自主的に顧客を開拓し、受託までつなげた)

6. 献身的に仲間を愛する
(例:帰り際にいつも社内のゴミを回収し、まとめてくれた)

7. 積極的に能力を社会に還元する
(例:社内で得たエンジニアの知識を活かし、社外のプロジェクトにも参加した)

この行動指針に沿った行動をしている人を評価します。

他にも、月ごとの個人目標を達成したり、資格を取得したりするとコインを付与します。

2017年3月の導入当初は、コインを獲得する機会が少なかったのですが、モチベーションが上がりやすいように獲得チャンスの範囲を拡大。現在では勤務開始時間の15分前までに出勤したり、会議を予定の時間通りに始めて、終わらせたりすることでもコインを獲得できるよう改修しています。

社内の投票によって決まる月間MVPになればコインを大量ゲット

社内の投票によって決まる月間MVPになればコインを大量ゲット



コインは商品だけでなく、福利厚生との交換も可能。井上氏は「2013年にスタートアップした企業なので、大手のような充実した福利厚生を用意することは難しい。そこで、コインとの交換というかたちで社員の頑張りに対して還元したい」と語ります。

<交換商品ラインナップ>
・合計3時間昼寝券
・1日有給休暇交換券
・人間ドッグ優待券
・USBポート付きモニター台
・フットマッサージャー
・ディズニーペアチケット など

商品は中村氏が社員のヒアリングをもとに設定しており、今後も随時バージョンアップしていくと言います。

コインを貯めて、USBポート付きモニター台をゲットした社員

コインを貯めて、USBポート付きモニター台をゲットした社員





社内制度3つのメリット



行動をとった社員にコインを付与するこの制度には、会議を効率化させたり、余裕を持って出社する人を増やしたりする狙いもあります。

また、有給休暇を取得した人にコインを与えることで、休暇が取りづらい雰囲気を払拭できればと考えているそうです。中村氏にビジットコイン導入後の変化をたずねると、以下のようなメリットを挙げてくれました。


(1)いろいろなタイプの人が評価されるようになった

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以前は業績的成果ばかりで評価されがちでしたが、上司だけでなく、多方面から評価されるようになり、細かな気遣いができる「縁の下の力持ちタイプ」の人も評価されるようになった。


(2)部署をまたいだ交流が活発に

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自分が評価する側になったことで、今まで以上に同僚の行動に目を向けるようになり、表彰された人の意外な一面を知ることによって、コミュニケーションが活性化された。


(3)資格取得者が増加

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資格を取得すると、その難易度に合わせてコインを獲得できるため、積極的に資格試験を受験する人が増えた。

社員は同社サービスである資格スクエアのオンライン講座を無料で受けることができ、さらに合格したら受験料は全額補助など、資格取得をうながす仕組みも整えられています。

資格についての知識が増えるのは、より良いサービスを提供するために必要なこと。現在では、司法試験や会計士などの難関に挑戦している人もいます。

同社では今後も社員が前のめりになれる仕組みを検討しており、オリジナルTシャツの支給もそのひとつ。ただ製作しただけでなく、このTシャツを着て出社することでコインを獲得できるようにするそうです。

社員の団結力を高めるだけでなく、同社が運営する「資格スクエア」のブランディングにもつながる試みのようです。


サイトビジットオリジナルTシャツは全4種類

サイトビジットオリジナルTシャツは全4種類




今回は同僚や会社からの評価を可視化できる取り組みをご紹介しました。評価というと社員にとって厳しい印象を持たれてしまいますが、同社の取り組みはこうした社内制度によって明るく前向きなムードで評価し合うことができるという成功事例と言えるでしょう。



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