2016/10/04オフィストレンド

いま話題のオフィスに潜入取材。
freeeの躍進を支える最先端オフィスとは

事業拡大によって社員数が2倍強
エリア内でスピード移転


 2012年7月の設立以来、わずか4年でクラウド型会計ソフトのシェアトップを獲得し、給与計算、会社設立、マイナンバー管理などのクラウド型サービスなど、スモールビジネスのための新しいプラットフォームによって急成長を続けるfreee株式会社。

「スモールビジネスに携わるすべての人が、創造的な活動にフォーカスできるよう」

 日本の97%を占めるスモールビジネスは、多種多様な世界に誇れるモノ・サービスを提供している。しかし、追いかけたい夢があって起業や独立をしても、経理、財務や給与計算などの作業や勉強に追われて、本当にやりたいことにフォーカスできないことが非常に多いのが現実だ。同社のミッションは、小さなビジネスに携わる誰もが、本当にやりたい創造的な活動にフォーカスできるよう煩雑なバックオフィス業務から解放する、そしてスモールビジネスこそ強くてかっこいいことを証明する、そんな環境を実現することである。

 同社は新たな成長ステージとして、昨年11月と12月、2段階に分けてオフィスを移転。そこには経営戦略とオフィス戦略を巧みに融合させた戦略的なオフィス移転の姿が見えてくる。メンバーサクセスチーム・マネージャーの古塚大輔氏はこう語る。「当社は3名でスタートしましたが、事業拡大とともに人員が月単位で増加し、会議室の不足や社員のコミュニケーション、オフィス運用面の効率など、すべての面で事業運営に関わる効率が低下するという課題が生まれていました。しかし、単に効率追求やオフィススペースを広くすればいいとは考えませんでした。これまで私たちが働く上で常に大切にしてきたミッションやマインドの共有をさらにバージョンアップさせたオフィスを実現させたいという強い想いがありました」

 約1年前には60名程度だった社員数は移転時には2倍以上に。そして、新たに浮上してきた経営課題。さらなるマインド共有、さらなるスピード化、そしてさらなるマネジメントの強化といった同社ならではの組織の理想を実現するには、オフィス移転が大きなカギとなる。

 移転先は、同じ五反田エリア内の「五反田ファーストビル」。各線五反田駅から徒歩3分の好アクセスに加え、この街の持つビジネス感と何とも言えないファミリー感の融合した雰囲気が代表取締役の佐々木大輔氏も気に入っており、1ヵ月の短期間で移転先が決定したという。基準階面積が約180坪の8〜10階3フロアでオフィス構築が進められた(その後、2016年4月に地下1階を増床)。

ルールは社員が自ら作る
自律的な働き方の新モデル


「旧オフィスの時代から、仕事のやり方やオフィス環境、ルールは社員が自ら作っていくものという手作り感の良い企業風土がありました。その長所をさらに活かすために、同じミッションを共有した者同士が、最大限にパフォーマンスを発揮できるオフィスとは何かを追求しました」

 8〜10階の3フロアでは、8階と10階を執務フロアとし、真ん中の9階のフロアには自由な交流やコミュニケーションが自然に起きる仕掛けをフロア全体に盛り込んである。いつ、誰が来ても、どのスペースでも利用できる空間として、コミュニケーションツールとしての飲食機能や遊戯設備等も充実している。「人の創造的な発想は、ONの状態で生まれる人もいれば、OFFの状態で活発になる人もいます。だから、制約しない。ひとりでアイデアや次の構想をじっくり練る、ふとした立ち話で新たなヒントが生まれる、大勢の議論のなかでさまざま角度からアイデアが具現化される、畳に寝転がって仕事に集中している人もいます」

 社員のコミュニケーション強化をオフィス移転の課題に挙げる企業は数多い。コミュニケーションスペースを用途に応じて設置するオフィスはよく見られるが、同社の場合は自律型人材の育成や自律的な働き方の新たなモデルの実験ともいえるものである。さらに古塚氏はこう続ける。「仕事以外でも、当社には自転車部や卓球部など社員サークル活動があります。これも社員の自主的な活動ですが、社員にとっても仕事とプライベートの中間で、また形を変えたフリーなコミュニケーションが生まれますので、会社としても支援金だけでなく駐輪場をビル内に設置したり、オフィススペースを有効活用できるようにサポートしています」

細やかなマネジメントを軸に
組織力を最大化するオフィス戦略


 執務室フロアではエンジニアリング、セールス職、マーケティング、経営企画、人事総務など、機能と業務関連性に応じて、フロア配置、執務レイアウトが設計され、フロア内には間仕切りが存在しない。ユニバーサルデザインのデスクを採用し、組織の変更にも柔軟に対応できるようになっている。壁面には手書きで業務のミッションや新しいアイデア、ビジネス構想などがあちこちで書かれ、手作り感を感じさせるとともに、目標に向かう強い意志と共有のメッセージをオフィス内に強く発信している。

 会議室は以前のオフィスと比較して6倍の約30室に。オープンな風土を象徴するようにそのほとんどは透明のガラス張りだ。 ここでも同社らしいマネジメントの一端を垣間見た。「会議室のなかには、マネージャーと部下の2人で話せるカウンタータイプの小ルームも設置しています。これは毎週マネージャーと部下で業務のミッションや進捗、達成度合い、課題などのほか、プライベートなども共有するための場です。一般的な企業では四半期に1回程度行なわれるものですが、当社では毎週行なっています。事業のスピードアップと状況変化が激しいため、都度適切なジャッジを行ないながら部下との意識共有を高めることがチームの信頼にもつながっていきます」

 人を大切にした細やかなマネジメントはオフィス戦略にも反映され、組織力を最大化することにもつながっていく。 さらに、フロアが分かれていることを利点に変えた工夫も見逃せない。各フロアの様子を写し出したモニタが各階に設置され、フロア内や人の状況が「可視化」されている。チャットツールなどを駆使して必要があれば各人がコミュニケーションを取れるようになっており、フロア内の移動時間やコミュニケーションのロスを低減しながら、フロアにいながらにして手軽にコミュニケーションできる仕組みを構築している。

 また、フロアが離れた地下1階には、経営企画部門が配置され、陽の光が入らない環境を逆に活かして、照明効果を駆使した集中度やリラックス効果を高める空間設計がなされている。今後は資料室など、空間特性に応じた機能の拡張を図っていく予定である。成長を前提とする企業にとって、事業構造や組織の改変、人員増は日常茶飯事。そこで満足せず次のオフィス戦略を考えていく姿勢も大切だ。

 最後に、コーポレートロゴにもモチーフとして使われ、オフィスのあちこちにオブジェとしてあしらわれている“つばめ” について伺った。「つばめは鳥のなかでも水平飛行スピードにおいて最も速い鳥といわれています。つまり、当社のお客様にご提供する価値浸透のスピード、社会の変革のスピードを象徴しています。現在コアとして提供するクラウド型会計ソフトや給与計算ソフトの枠を超え、クラウドの力を最大限活用したスモールビジネスのための新しいプラットフォームとなることで、これまでにない新しい価値とビジネスを創出していきたい。そして、世界一早く常識を変える会社でありたいと思っています」

(『MONTHLY BUILDINGS』2016年8月号)

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エントランスには社員がデザインした木製のウェルカムボード

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  旧オフィスから設置されていた卓球台があり、イベントにも活用されている。
活動費の支援があるサークル活動もあり、当然卓球部も存在している

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  靴を脱いでくつろぎながら作業ができるスペース

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  『 asobiba』の奥にはカウンターキッチンがあり、社員の憩いの場となっている。
このフロアにはドリンクだけでなく食べ物も置かれており、社員間のコミュニケーションを促している

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広々としたフロアにはパーティションがなく、開放的な空間になっている。
手前の壁は大きなホワイトボードになっており、今後の事業展開や目標などが書き込まれていた。
また、集中作業をする際には集中スペース『ヨビコウ』が利用できる

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大小さまざまな会議室が約30室あり、セミナールームも設置



※当グループ施工以外のオフィスを最先端事例として取材させていただきました

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