【オフィスエリア:品川・大崎】主要5区の受け皿から新国際環境都市へ – 最新記事一覧

2018/04/06再開発レポート

品川・大崎オフィス~再開発レポート:主要5区の受け皿から新国際環境都市へ


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「品川」という地名は品川区を流れる目黒川の古称で、「さまざまな品(物)の行き交う川」に由来する。江戸時代から物流の中心地として栄え、現在も日本経済の大動脈であり続けている。羽田空港に隣接し、リニア中央新幹線の始発駅となる品川駅周辺では、品川駅・田町駅間の新駅設置や一体的な市街地再開発、泉岳寺駅の機能強化、環状第4号線の整備延伸、まちづくりと合わせた西口駅前広場及び国道15号線等の基盤整備や、最先端のビジネス環境の形成、MICE*の拠点形成、崖線や水辺などを生かした環境づくりを推進することにより、東京の玄関口としてこれからの日本の成長を牽引する国際交流拠点を形成する。


*MICE: Meeting(会議・研修・セミナー)、Incentive tour(報奨・招待旅行)、Convention(国際機関等が行う国際会議)またはConference(大会・学会)、Exhibition(展示会)の頭文字をとった造語。ビジネストラベルの一形態。


「副都心」大崎で進行中の大規模再開発の背景と推移


東京23区の中で、特にオフィスビルが集中している千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区は、「東京主要5区」と呼ばれている。「主要3区」といえばここから新宿区と渋谷区を除き、「主要6区」という場合は品川区を追加するのが慣例である。


主要区にはそれぞれ、エリアの代名詞となるべき地域がある。多くの場合はターミナル駅の周辺が該当し、新宿区の新宿駅、渋谷区の渋谷駅などはストレートでわかりやすいだろう。千代田区と中央区は両者の境界にある東京駅、港区は六本木駅や新橋駅などがそれに当たる。品川区を主要区に含めたとき、真っ先にイメージされるのは品川駅だが、行政区分上からいえば品川駅は港区内にあり、駅周辺のオフィス街は港区港南に集中している。品川区は品川地区、大崎地区、大井地区、荏原地区、八潮地区の大きく5地区に分けられ、品川地区と並んでビジネスエリアとしての役割を担っているのが大崎地区である。


大崎地区は、都市再生緊急整備地域として政令で指定されており、都市再生の拠点として都市開発事業等を通じて緊急かつ重点的に市街地の整備を推進すべき地域となっている。また大崎は、東京都が策定した7大副都心のひとつである。もっとも、東京メトロ副都心線のネーミングをみてもわかるように、一般的な認知度においては「副都心」といえばやはり新宿・渋谷・池袋の3大副都心を指し、大崎をはじめとする残り4つの副都心はあまりピンとこないのかもしれない。大崎副都心の再開発は1980年代からスタートし、その後バブル崩壊などの紆余曲折を経て、2000年以降着々と進行しつつある。その先駆けとなった、バブル経済最盛期の1987年に開業した「大崎ニューシティ」を皮切りに、「ゲートシティ大崎」「オーバルコート大崎」などが次々に竣工しており、直近では2014年1月に竣工した「大崎ウィズタワー」がほぼ満室状態で稼働するなど、新たなビジネスエリアとして注目を集めている。


そんな大崎駅周辺では、2015年に業務・商業棟、住宅棟など7つの棟からなる「パークシティ大崎」が開業、オフィスタワーとなる地上31階、延床面積が91,960平方メートルの「大崎ブライトタワー」、地上20階、延床面積44,770平方メートルの「大崎ブライトコア」をはじめとするビルが、ひとつの街を形成していることが特長だ。付近のソニー本社ビルの跡地には「品川リハビリテーション病院」が2016年末に竣工しており、さらに都市機能が大きく向上している。この2月には約3.9ヘクタールという広大な敷地面積を誇る「住友不動産大崎ガーデンタワー」が竣工している(西品川一丁目地区市街地再開発事業A街区)。免震構造やBCP対応(事業継続計画対応)はもちろん、太陽光発電やヒートアイランド対策などの最新のエコシステムとセキュリティシステムを備えた、地上24階建、延床面積約178,000平方メートルの最新鋭ビルだ。


住宅中心のB街区は8月竣工予定で、大規模な緑地広場も配置される。品川駅に次ぐビジネスエリアとして発展していくと予測される。品川区は職住近接型都市を指向し、住居棟を含んでいるか、あるいはオフィス・住居複合型のビルとなっているものが多い。また、大崎駅西口地区の「大崎の森」や、目黒川を軸とした「風の道*」確保など、ヒートアイランド現象の緩和・抑制に配慮した街づくりが進められている。


*風の道: 環境モデル都市づくりを展開する上で最も特徴的なスローガン。正式には「風の道をつくる」。環境に配慮した都市づくりは、都市のおかれた環境との調和を図ると同時に都市の活性化をも促していくことが求められ、品川地域では、環境資源である東京湾の海風を活かし、都市に風を取り込み都市空間の暑熱化などの環境改善に寄与し、本地域のみならず内陸の後背地へ風を導くことを基本とする。東京湾から流れ込む風を遮ることのないよう、建築物の形態や配置等を工夫し、まちづくりの中で風の道の確保を図る。






大崎駅西口

大崎駅西口から南側を望む。正面やや右の大崎ウィズタワーの向こう側が、西品川一丁目地区市街地再開発事業エリアだ。




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